秋学期 第2回勉強会

 

 

こんにちは!

 

ここ数日は久しぶりに晴れ間が見えて良い天気になりましたね。みなさん充実した週末を過ごせましたでしょうか。

 

ICUユネスコクラブでは、9月23日に秋学期第2回目の勉強会を開きました。今回のテーマは前回の「慰安婦問題」に関連した戦争の話題について、「日中戦争と南京大虐殺 ~日本人としての向き合い方~」としました。

 

突然ですが、9月18日は何の日だったかご存知の方はいらっしゃるでしょうか。

 

 これは、日中間の衝突が本格的に始まってしまう契機となった、「満州事変」の勃発した日です。日本ではほとんど知られていないこの日付も、中国の方々にとっては意味深く、かつ日本よりも広く認識されているものになります。

 

 このような日中間の認識の差、そして両国の歴史を踏まえた上で、この先の友好関係について考えていくことが今回の勉強会の大きな目標でした。

 

 

発表の流れ

 

 1 日中戦争について

  日中戦争に至るまでの両国間の歴史、その背景。また、なぜ日本軍が南京事件を起こしてしまったのか、当時の社会状況と軍の実情を踏まえて。

 

 2 南京大虐殺

  犯罪的行為の集積である南京大虐殺の中で、特筆すべき事件の詳細、被害者の証言。

 

3 戦後の南京大虐殺の意味合い

  この事件に対する日本政府の見解とかつての首相による談話の考察。次に、中国共産党と南京事件の関連性、そして一般人としての私たちが知っておくべき事実や、今後の日中両国のあり方について。

 

 

ディスカッションクエスチョン

 

①政治プロパガンダの要素もある南京大虐殺。中国政府の主張するすべてが必ずしも正しいとは限らない中、それを信じ反日感情を抱く中国の人々もいる。

一般人の私たちは中国の人々とどう向き合っていけば良いのか。

 

②日本も原爆という大きな被害があるにも関わらず、アメリカに対してあまり反感感情を抱かない。なぜか。これを日中関係にどう応用することが可能か。

 

 

今回のディスカッションは、ときに難航する面もあったように感じます。その中でも、グループでまとめ上げることのできた意見をいくつか紹介していきます。

 

①について話し合ったグループより

 

海外に出るときには「自分は日本人だ」という意識を強く持って他人と接するようにしている。というのも、初対面の人にとっての自分の印象が、日本全体の印象になりうるうえ、自分の振る舞いのすべてが日本人のイメージにつながっていくからだ。この姿勢をマナーとして身につけたうえで、中国においてもこのような意識を持ちながら現地の方々に接することが大事だと思う。

 

②について話し合ったグループより

 

かつて人々の情報源は本・新聞・テレビなどと限られていたが、現代はインターネットを通じた情報の入手やコミュニケーションが可能になっている。これを踏まえて、メディアから得た情報を受容するだけではなく、SNS等の媒体を活用した草の根のコミュニケーションにより、お互いの国の現状を確かめたり、実際のところ現地の人々がどう考えているかについて知っていくと良いのではないか。

アメリカの戦争観には自省的な面がある。日本も戦争の被害者としての視点だけではなく、このような自省的な見方を取り入れるべきではないか。

アメリカからは戦後たくさんの文化が日本に流入している。これと同様に、日中間により親密な文化交流(ポップカルチャー等)があれば、互いの国についての新たな価値観を得られると思う。

 

 

前回と今回の勉強会を通して、日中韓の歴史問題について見つめ直し、私たちの世代がどのように行動していけば良いのか考えるきっかけを得られました。今後とも隣国である韓国、中国との関係に注目しながら、互いの理解を深められるように努めていければ、と考えています。

 

 

次回の勉強会は話題を大きく変えて、再び盛り上がりだしたあのトピックについて学んでいきます。お楽しみに!

 

 

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